
院長:有村お気軽にご相談ください!
肩を脱臼してから、万歳をしたり棚の上の物を取ったりするたびに、また外れそうでひやっとする。ジムに戻りたいけれど、何をどう鍛えれば安全なのか分からないと感じる方は多いと思います。
豊盛堂整体・整骨院の有村です。この記事では、肩を脱臼したあとの筋トレについて、始める前に確認すること、軽い負荷での進め方、医療機関へ相談したほうがよい状態をお話しします。
先に全体像を確認したい方は、脱臼の症状ページもあわせてご覧ください。この記事では、日常で確認しやすいポイントから順に、やさしくお伝えしていきます。



まず肩の状態を確認しましょう
肩が外れそうな感覚は、万歳をしたときや、腕を後ろに引いたときなど、決まった角度で出やすいものです。そのたびに身構えてしまう方も少なくありません。
数々のご相談の中でも多いのが、脱臼は落ち着いたのに肩の不安定感が残り、ジムへ戻れないという悩みです。病院で筋肉をつけるよう言われても、具体的な方法までは聞けていない方もいらっしゃいます。
不安を抱えたまま過ごすと、日常の動きまで小さくなってしまう方もいます。まずは何が不安なのかを、動きの場面ごとに言葉にしてみるところから始めてみてください。焦る必要はありません。
肩は腕を大きく動かせる代わりに、骨の受け皿が浅く、もともと外れやすい関節といわれます。その分、筋肉や靭帯の支えが大切で、スポーツ中の強い力でも外れることがあります。
実は、一度外れると関節まわりの組織が傷み、不安で動かさない時間が増えて、支える力も落ちるという流れが起こりがちです。この悪循環が、脱臼を繰り返す背景のひとつと考えられています。動かしすぎも動かさなすぎも、偏りは避けたいところです。
だからこそ、固定が外れたあとは、安全な範囲で動かして支える力を取り戻していく視点が欠かせません。医療機関から指示が出ている場合は、そちらを優先してください。
ベンチプレスのような種目は、胸や腕の大きな表面の筋肉が中心になります。ただ、肩の安定には、その奥にある深層の筋肉もあわせて鍛えていくことが支えになると考えられています。外からは触れにくく、意識して使うのが難しい筋肉です。
腱板は、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉の総称です。腕を大きく動かすというより、骨を受け皿へ引き寄せて安定させる役目があります。
脱臼は前方向に外れることが多いとされ、後ろ側で支える棘下筋や小円筋がよく話題になります。ただ、どの筋肉をどの程度鍛えるかは、肩の状態によって変わります。
腕の付け根が安定するには、土台になる肩甲骨が動きやすいことも欠かせません。猫背で肩甲骨の動きが硬いと、腕を上げるたびに付け根だけへ負担が集まります。デスクワークが長い方は特に注意が必要です。
サイドプランクのように体幹を使う運動が紹介されることもあります。肩への負担が大きい場合もあるため、段階を踏みながら、無理のない範囲で取り入れてください。
筋トレは、肩の今の状態を確かめてから始めるほうが安心です。焦って以前の重さを戻す前に、一度立ち止まり、動かして確かめる時間をとっておきましょう。
次のような点を、鏡の前で左右を比べながら、痛みが出ない範囲でゆっくり動かして、一つずつ確かめてみてください。
不安感が出る角度があるうちは重さを増やさないことが大切です。その角度で無理に負荷をかけると、再び外れる恐れがあるためです。まずは軽い負荷で、安定して動かせる範囲を少しずつ広げていく流れが無難でしょう。
自宅で始めるなら、重さよりも、ゆっくり正確に動かすことから始めてみてください。ここでは代表的な運動を一つだけ挙げますが、すべての方に合うわけではありません。
肘を軽く曲げて脇に付け、手を外側へゆっくり開く運動が、よく紹介されます。軽いチューブや、水を入れたペットボトル程度の負荷が一般的な目安です。肩がすくまないよう、鏡で確認すると安心です。
回数は10回前後を数セット、というように、低い負荷で回数を重ねる考え方が多いです。翌日に違和感が残らない量にとどめてください。ただし、これは一般的な目安で、肩の状態によって適した量は変わります。
運動中に肩が抜けるような感覚、鋭い痛み、しびれが出たら、その日はやめておきましょう。反動をつけて勢いで動かすのも、避けたい動きです。勢いがつくと、深い筋肉ではなく大きな筋肉が代わりに働いてしまうためです。
痛みを我慢して回数をこなさないようにしてください。肩をかばう動きが身についてしまい、首や背中など別の部位へ負担が移るケースもあります。痛みが出た動きは、記録しておくと相談の際に役立ちます。
ジムへ戻るときは、以前扱っていた重さを基準にしないことが、肩を守る近道になります。久しぶりの重さで張り切ると、思わぬ角度で負担がかかるためです。フォームが崩れない範囲を目安にしましょう。
種目ごとの注意点を、よく扱われる代表的なものに絞って挙げておきます。
バーを深く下ろしすぎると、肩の前側に負担が集まりやすい
頭上へ押し上げる動きで、不安感が出ることがある
ぶら下がる姿勢で肩が引き伸ばされ、怖さが出る方もいる
どの種目も、再開の時期や負荷は医師などに確認しながら、軽い負荷から段階的に進めてください。一つずつ戻していくほうが、肩の反応も分かりやすいものです。
脱臼のあとは、肩だけでなく、普段の姿勢や腕の使い方にも癖が残りやすいものです。肩の外れやすさを考えるうえで、見落とせない視点です。
長時間のデスクワークで背中が丸まると、肩甲骨が動きにくくなり、腕を上げたときに肩の付け根へ負担が集まります。歩くときの腕の振り方や、荷物の持ち方も振り返ってみてください。片側ばかりで持つ癖があれば、思い当たるかもしれません。
もう一度外れたときや、強い痛みが続くときは、筋トレより先に医療機関へ相談してください。自己流で続けるより、今の肩の状態を医師に確認してもらうほうが安心です。
相談する目安は、腕が動かない、肩の形が左右で違う、しびれが強いといった状態です。手術の要否や再開の時期は、医師の判断になりますので、自己判断は避けてください。
豊盛堂整体・整骨院では、肩甲骨の動きや姿勢、日常の腕の使い方を確認し、肩への負担を減らす視点でお手伝いします。診断や整復は医療機関が担うため、その上でご相談ください。
脱臼後の筋トレは、重さよりも、肩を深く支える力と肩甲骨の動きを軽い負荷で進める考え方が基本です。焦らず、順番に進めることが肩を守ります。
今日は、万歳の姿勢でゆっくり腕を上げ、不安が出る角度がないかを確かめてみてください。その角度を書き留めておくと、医療機関へ相談するときにも役立ちます。寝る前の数分でも十分です。
肩だけでなく、肩甲骨の動きや姿勢、普段の腕の使い方も含めて確認したい方は、豊盛堂整体・整骨院へお気軽にご相談ください。

